FP3級の難易度は?難しい?簡単?独学でも合格できる?【気になるあれこれを解説】

これからFP3級を取得しようと思うんだけど難しいのかな?
独学でできるなら独学でやりたい
今回はそんなあなたに向けて書いていきます。
FP3級はよくネット上で「簡単」「楽勝」と言われることの多い資格です。
一方で、実際に勉強を始めたら「予想以上に難しい」といった声もちらほらあります。
そんな中で、これからFP3級の取得を目指す人にとってはほんとのところどうなんだろうと気になるかと思います。
そこで今回は、
・FP3級が簡単と言われている理由
・FP3級が難しいと言われている理由
・正直のところFP3級は簡単?難しい?
・FP3級は独学で取得できる?
についてご紹介していきます。
目次
FP3級が簡単と言われている4つの理由

まずFP3級が簡単と言われている理由には主に以下の4つがあります。
①合格ラインが低い
②合格率が高い
③出題形式が簡単
④過去問と同じ問題が出やすい
①合格ラインが低い
FP3級が簡単といわれている1つ目の理由として「合格ラインが低い」ことがあります。
FP3級は以下の通り、6割得点できれば合格できる資格になっています。
試験種類 | 出題形式 | 問題数 | 合格基準 |
---|---|---|---|
学科 | 筆記(マークシート形式) | 60問 | 36点以上(60点満点) |
実技 | 筆記(マークシート形式) | 20問 | 60点以上(100点満点) |
通常、簿記などの他の資格では7割とかが合格ラインになっていることが一般的です。
そのことから、4割間違えても合格できるFP3級は簡単といわれています。
②合格率が高い
FP3級が簡単といわれている2つ目の理由として「合格率が高い」ことがあります。
FP3級は合格率が非常に高い試験になっています。
受験回 | 学科試験 | 実技試験 |
---|---|---|
2021年9月実施 | 84.69% | 80.50% |
2021年5月実施 | 83.25% | 76.65% |
2021年1月実施 | 87.92% | 86.53% |
2020年9月実施 | 89.64% | 88.04% |
2020年1月実施 | 85.34% | 79.45% |
2019年9月実施 | 78.09% | 79.48% |
上記の表でもわかります通り学科・実技試験ともに8割以上が合格しています。
受験回によっては、9割近く合格者が出ているなんてこともあります。
このように、落ちる人の方が少ない試験であることからFP3級は簡単といわれています。
③出題形式が簡単
FP3級が簡単といわれている3つ目の理由として「出題形式が簡単」ことがあります。
FP3級の出題形式は、以下のように選択肢式になっています。
〇学科試験→マークシート(選択式)60問
〇実技試験→マークシート(選択式)20問
なかでも、学科試験の60問のうち半分の30問は○×形式の2択になっています。
〇×形式なのでわからない場合でも50%の確率で正解できますし、知識があいまいな問題でも正解することは可能です。
一方で、他の問題においても3択と選択肢が少ないため、あいまいな知識でも正解しやすくなっています。
このように選択式かつ選択肢が少ないFP3級は簡単な資格だと言われています。
④過去問と同じ問題が出やすい
FP3級が簡単といわれている4つ目の理由として「過去問と同じ問題が出やすい」ことがあります。
FP3級の試験は、過去問と同じ問題が繰り返し出題される傾向にあります。
多少文言は変えて出題はされますが、ほとんどそのまま出題されています。
そのため、最悪過去問さえ繰り返しやっていれば正解できる問題も多いです。
そのことからFP3級は簡単といわれています。
FP3級が難しいと言われている3つの理由

一方で、いざ勉強を始めるとFP3級は難しいといった意見もあります。
その理由としては主に以下の理由があります。
①普段の生活だけでは馴染みのない内容だから
②試験範囲が広いから
③細かい数字を問われるから
①普段の生活だけでは馴染みのない内容だから
FP3級が難しいと言われる1つ目の理由が「普段の生活だけでは馴染みのない内容だから」です。
FP3級の試験範囲は次のようになっています。
①ライフプランニングと資金計画
②リスク管理
③金融資産運用
④タックスプランニング
⑤不動産
⑥相続・事業承継
これらって普段生活する中で考えることも教わることもあまりなく馴染みがない内容ですよね?
そうなると、これまで知らなかった用語などがバンバン出てきます。
そのため、知識がゼロの状態から始めるとFP3級は難しく感じてしまうのです。
②試験範囲が広いから
FP3級が難しいと言われる2つ目の理由が「試験範囲が広いから」です。
FP3級の範囲は本当に広いです。
その試験範囲は以下のとおりです。
大項目 | 細目 |
---|---|
①ライフプランニングと資金計画 | 1.ファイナンシャル・プランニングと倫理 2.ファイナンシャル・プランニングと関連法規 3.ライフプランニングの考え方・手法 4.社会保険 5.公的年金 6.企業年金・個人年金等 7.年金と税金 8.ライフプラン策定上の資金計画 9.ローンとカード 10.ライフプランニングと資金計画の最新の動向 |
②リスク管理 | 1.リスクマネジメント 2.保険制度全般 3.生命保険 4.損害保険 5.第三分野の保険 6.リスク管理と保険 7.リスク管理の最新の動向 |
③金融資産運用 | 1.マーケット環境の理解 2.預貯金・金融類似商品等 3.投資信託 4.債券投資 5.株式投資 6.外貨建商品 7.保険商品 8.金融派生商品 9.ポートフォリオ運用 10.金融商品と税金 11.セーフティネット 12.関連法規 13.金融資産運用の最新の動向 |
④タックスプランニング | 1.わが国の税制 2.所得税の仕組み 3.各種所得の内容 4.損益通算 5.所得控除 6.税額控除 7.所得税の申告と納付 8.個人住民税 9.個人事業税 10.タックスプランニングの最新の動向 |
⑤不動産 | 1.不動産の見方 2.不動産の取引 3.不動産に関する法令上の規制 4.不動産の取得・保有に係る税金 5.不動産の譲渡に係る税金 6.不動産の賃貸 7.不動産の有効活用 8.不動産の証券化 9.不動産の最新の動向 |
⑥相続・事業承継 | 1.贈与と法律 2.贈与と税金 3.相続と法律 4.相続と税金 5.相続財産の評価(不動産以外) 6.相続財産の評価(不動産) 7.不動産の相続対策 8.相続と保険の活用 9.相続・事業承継の最新の動向 |
どうでしょう?けっこうなボリュームではありませんか?
このように膨大な試験範囲であるためFP3級は難しいと言われたりします。
③細かい数字を問われるから
FP3級が難しいと言われる3つ目の理由が「細かい数字を問われるから」です。
FP3級は細かい数字を問われるのでとても覚えにくいです。
例えば、「公的介護保険の自己負担は原則1割」「後期高齢者制度は75歳以上の人、自己負担額は医療費の1割」といった感じです。
勉強していると、こういった制度と数字がごちゃごちゃになってしまうこともあり難しく感じてしまいます。
正直のところFP3級は簡単?難しい?

これまでFP3級が簡単といわれる理由と難しいと言われる理由についてご紹介しました。
結局どっちなの?と思う人がいるかもしれませんが、正直個人的には簡単な資格だと思います。
確かに馴染みもなく試験範囲の膨大なFP3級ですが、合格ラインも低く合格率も高いので内容以上に受かりやすい資格です。
出題形式も選択式なので、すべて正確に覚えないといけないというわけでもありません。
ですので、FP3級は簡単な部類の資格だと思います。
FP3級は独学で取得できる?

FP3級は独学で合格可能な試験です。
というのも、以下の理由によります。
①合格率が高い
②市販のテキスト、過去問が充実している
③試験が選択式で対策がしやすい
④過去問からの流用が多い
FP3級に合格するための勉強法
私が実際にFP3級に合格した際の勉強法は以下の通りです。
①サッと参考書を1周
②過去問をひたすら解く
たったこれだけです。
①サッと参考書を1周
最初のステップは、なんでもいいので参考書をサッと1周読むことです。
ここでは、あまりじっくり読み込む必要はありません。
というのも、FP3級に合格するにはインプットよりアウトプットの量が必要になってくるからです。
ですので、さっと読んでFPについてある程度理解できれば十分です。
>>>FP3級に独学で合格できるおすすめのテキスト・過去問3選
②過去問をひたすら解く
ステップの2つ目は「過去問をひたすら解く」です。
FP3級はどんどん解いてこそ知識が定着していきます。
ですので、ひたすらアウトプットしていきましょう。
また、FP3級は過去問の流用が多いことから繰り返し過去問を解くことが正答率の向上につながります。
つまり、過去問を繰り返すことが合格への近道です。
その中で、間違えたところは、解答をよく読み、場合によっては参考書に戻って一つ一つ理解していくことが大切です。
もう一度言いますが、過去問を繰り返すことが合格の近道です。
>>>FP3級に独学で合格できるおすすめのテキスト・過去問3選
まとめ
今回は、FP3級が簡単か難しいかについてご紹介しました。
おさらいすると以下の通りです。
①合格ラインが低い
②合格率が高い
③出題形式が簡単
④過去問と同じ問題が出やすい
①普段の生活だけでは馴染みのない内容だから
②試験範囲が広いから
③細かい数字を問われるから
それぞれの意見はありますが、トータルするとFP3級は簡単な資格です。
独学でも十分対策可能ですので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?